フランソワ・ルモワーヌ作、《ヘスペリデスの林檎とネッススケンタウロスの縁飾り》、ヘラクレスの神格化の詳細、ヘラクレスの間、ヴェルサイユ宮殿
ヘスペリデスの林檎とネッススケンタウロスの縁飾り
猪ネッススケンタウロス

第ニ縁飾りにはヘラクレスがエウリュステウスが生きたまま持って来た以外の、 ハルピーたちとヘスペリデスの黄金の林檎と、 その向こう側にはネッススケンタウロスなどが見えます。

フランソワ・ルモワーヌ作、《ディオメデスの縁飾り》、ヘラクレスの神格化の詳細、ヘラクレスの間、ヴェルサイユ宮殿
ディオメデスの縁飾り
自分の馬たちにむさぼり食われたディオメデス

第一装飾額縁の向こう側にいるのは、 自分の馬たちにむさぼり食われたディオメデスで、人間の肉で(彼らを)養っていました。

フランソワ・ルモワーヌ作、《黄金の角の雌鹿とカークスの縁飾り》、ヘラクレスの神格化の詳細、ヘラクレスの間、ヴェルサイユ宮殿
黄金の角の雌鹿とカークスの縁飾り
黄金の角の雌鹿アルシドに窒息させられているカークス

第三装飾額縁は片一方には黄金の角の雌鹿、豊穣の角、もう一方は、アルシド窒息(ちっそく)させられているカークスが表されています。 これらのすべての装飾額縁は、美徳の精たちに支えられている柏の葉の大きな連なりで戴冠されています。

この連なりは、見せかけの結晶漆喰(スタッコ)で仕上げられていて、装飾額縁と美徳の精たちも同様に、ヘラクレスの出来事を特徴づけています、 アティックの周囲にずっと見えます。 この周囲は、白地に(すみれ)色石目の通った黒い大理石パネルと合せた白い見せかけの大理石で仕上げられています。 アティックの上部の飾りは金箔で引き立てられています、 全体の効果が控えの間の実際のコーニスに支えられています

このコーニスは最も美しい大理石に合わせた二十の付け柱の上に置かれています、 これらの大理石は、絶妙に選択されて、最も有名な四つの王国の(さい)(せき)(じょう)から来ています。

すなわち、ダンタン(Dantin)とよばれている大理石、ヴェルカンパン(Vercampan)ランセ(Rancé)、または石目の入った白いものです、 これらの柱の柱脚と柱頭、コーニスと門の縁枠なども同様に金箔で仕上げられています。

この金箔と大理石の輝きは、お互いに協力し合ったり、反応し合っていたりして、感心するほど素晴らしい効果をつくっていて、 装飾にもなっている絵画が武器飾りにもなっているかのように見えます。